大学生・若手社会人のみんなへ

慶應からコンサルに入社した筆者が、若者の就職・転職活動に役立つTipsを紹介するブログ。

新卒は絶対にベンチャ-ではなく大手に行くべき理由

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ぼくは10ヶ月の間、ガチで就職活動を行っていました。

約40社エントリ-しましたし、OB訪問含めて社会人の方には30人以上お会いしたと思います。

その過程で1つ、確信したことがあります。

それは、「普通の就活生は絶対に大手の内定を目指した方がいい」ということ。

だからこそぼくもベンチャ-の内定を辞退し、大企業社員としてのファ-ストキャリアを選びました。

確固たる理由がなければ、構わず大手を目指すべき。その理由をお話します。

ベンチャ-でよく言われる「成長」と「裁量権」について

ベンチャ-企業で必ず言われる「成長」と「裁量権

ぼくは大手orベンチャ-問わず、多くの企業の説明会に参加し、OB訪問をしました。

社会をより深く知るため、選り好みせず行きまくりました。商社、メ-カ-、IT、金融etc...。パチンコ業界とかも。

そこで、ベンチャ-企業の説明会のほとんどが「成長」と「裁量権」を掲げていることに気づきました。

「大手企業は下積み期間が長いから成長機会がない。弊社では....」という主旨が多かったですね。

「成長」はベンチャ-の専売特許ではない

成長って大手でもできませんか?というのが正直なところ。

ベンチャ-で夜遅くまでガリガリ仕事して成果を出すだけが成長じゃない。あくまで一つの成長の方向性に過ぎません。

商社で身につく接待スキルだったり、外資系で身につくロジカルシンキングだって立派な成長。

そもそもお金をもらう立場になるのですから、成長しないとお話にならないんですよ。

一学生の立場から、やはりお金を稼いでいる社会人の言葉からは強い説得力を感じました。企業規模に関係なく。

やはり学生と社会人では根本的なレベルが違うのです。

結論として、「成長したいからベンチャ-」ではなく、「どんな成長をしたいか」を軸に企業を選ぶ方がずっと健全

裁量権よりも基礎固めの方が100倍大事

裁量権に関しては、終始違和感が拭えませんでした。結局最後までピンと来ず....。

というのも、重要な仕事よりも、基礎固めの方が100倍大事じゃね?と思うから。

いきなり裁量権を持って働くのは、体力トレ-ニングを積まずにマラソン大会に出るようなもの。

もちろん例外的に結果を出せる人もいると思いますよ。ガムシャラに知識を身につけて成果を挙げるサイア人が。

でも、普通の学生にそれは無理。だとしたら、まず日本社会で生き抜くのに必要な「礼儀作法」をつけた方がよくないですか。

名刺交換、飲み会の振る舞い方等、礼儀は明文化されてないけど実は超重要。

「モバイルボヘミアン」など、新しい生き方を追求し続ける四隅大輔さんの『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』にも記載があります。

 古いマナ-に縛られる大人は自由じゃない?

 そんなことはない。

 マナ-の本質は、相手の立場に立って思いやりある振る舞いをすること。

 マナ-という"型"を身に付けてしまえば、必要以上に気を使わなくてもいいからよっぽど楽。

 それに自由に生きている人こそ、そのことをよく理解し、伝統的なマナ-を身に付けているものだ。-本文より

自由に生きている四隅さんほどの方でも、マナ-が重要だと言っているのです。

ましてや国内畑で生きる9割以上の社会人にとって、裁量権よりも日本独特のマナ-などの基礎に習熟した方が、長い目で見てリタ-ンが大きいのではないのでしょうか。

転職も圧倒的に大手が有利。

ぼくは今、転職者を支援する人材ベンチャ-でアルバイトをしているのですが、そこで驚愕の事実を知りました。

それは、人材系の社員がまず最初に見るのは「学歴と会社名」であること。

「肩書きではなく中身だ」と主張する人もいますが、現実は違うのです。

かつ、アナタが将来転職する可能性は0とは言えない。

だとしたら、転職するなら絶対に大手がいいのです。

ベンチャー出身者を大企業は基本的にはとりたがらない。ゼロから育成しなければいけないし、新卒で大企業に行けなかった実力のない人というレッテルを張られる。あえてベンチャーを選んでいても職歴にその事実がなければ誰も信じてはくれないのだ。

大企業からベンチャーは簡単だ。サイバーエージェントの藤田社長は創業期に元取締役COOの西條氏を採用したときに、「早稲田大学、26歳、伊藤忠」というのを見てすぐ採用したのだ。

引用:高学歴新卒がベンチャーに就職する前にもう一度考えてほしいこと

あのサイバ-エ-ジェントの藤田社長でさえ、肩書きで採用したことを考えると、大企業に行く意義はますます大きいと思いませんか?

エンジニアやデザイナ-など、スキルベ-スの職種であれば話は違いますが。

ロ-ンを組むのも大手が断然有利

大手企業に属していると、3年もすればロ-ンを借りることができます。なぜなら会社の信用力があるから。

某大手IT企業の社員は1年目で不動産を借りていましたね。

しかし、ベンチャ-の社員だとそもそもロ-ンを借りることすら困難。

アルバイト先のベンチャ-企業の社員も、「不動産投資は諦めた」と嘆いていました。

就職活動の段階では、ロ-ンまで頭が回らないのも仕方ないでしょう。

ですが、ぼくはあえて、そこまで考えるべきと言いたいです

何故なら人生の自由度は「選択肢の多さ」に比例するから。

だとすれば、ロ-ンが組めるか組めないかの二択であれば前者がいいに決まっています。

「賃貸でいい!」という主張も否定はしませんが、将来ロ-ンを組む必要性が出てくるかもしれないじゃないですか。一戸建て買うとか、不動産投資するとか。

その将来の選択肢は残しておくべきです。

あ、ちなみに会社の信用度によって金利も異なりますからね。

コンプライアンスも大手の圧勝

もはや誰もが知るコンプライアンス。要は「決まりを守れ」ってこと。

これが徹底されている会社は、法令や規則を破る者がいれば容赦無く罰します。解雇もよくある話。

ある程度信用力のある大手企業であれば、コンプライアンスが徹底されていることが多いです。

専門の機関が常設されており、コンプライアンス違反の人がいれば直ちに報告できるシステムが整っています。

一方ベンチャ-では、法令規則はあるものの、遵守しない人を取り締まらないケ-スがあるんですよ。

なぜなら、小さい規模の会社を取り締まると会社自体が潰れてしまい、かえって社員を不幸にしてしまうからです。

だからこそ、かえってベンチャ-企業の方がブラック労働だったりするし、パワハラやセクハラが横行していたりするんですよね。

「大手もいつ潰れるかわからない」という批判は的外れ

いやベンチャ-の方が潰れるからw

この表を見れば一目瞭然。

(引用:会社生存率とは?中小企業は設立から10年で倒産する確率90%超!)

5年間生き残る確率が14.8%!!!

この数字を前にして、まだ某大手日系IT企業の粉飾を例に批判しますか?

確かに、IT技術の発達によってイノベ-ションのスピ-ドは格段に上がりましたよ。大手企業だっていつ大ダメ-ジを被るかわからない。

しかし、だからといって大手を避けるのは筋が通っていません。なぜなら圧倒的にベンチャ-の方が潰れる確率が高いから。

大事なのは個人スキルを磨くこと。それも会社に依らない、汎用的なスキル。

メ-ルの打ち方、プログラミングスキル、ロジカルシンキングなど。数えればきりがありません。

「大手が危ないからベンチャ-」ではなく「どの会社も将来が不透明だから、スキルを磨く」のが正解。

どのような視点でキャリアを描き、スキルを磨くべきか知りたい就活生は、本田直之さんの『自由な人生のために20代でやっておくべきこと[キャリア編]』を読んでガチで考えてみましょう。

ベンチャ-に行くべき人は、やりたいことが明確な超優秀層

もちろん例外的にベンチャ-に行った方がいい人もいます。

それは、ベンチャ-でしか実現できないやりたいことがあり、かつ超優秀な人

超優秀じゃないとダメですよ。なぜならベンチャ-で成果出すことは死ぬほど難易度高いからです。ITベンチャ-での長期インタ-ンを1年以上経験したぼくが保証します。

ベンチャ-に行くべき人の実例を出しましょうか。

例えば、あるITベンチャ-発のサ-ビスを愛していてそれを全国に認知させることにパッションを感じる人。

これは実際、私の知り合いにいました。かつ、彼はすでにベンチャ-でインタ-ン経験もあり適性もある人でした。

もう、喋りだけでモノが違うのがわかるレベルです...。ぜひともベンチャ-で無双してほしいです。

さて、もう一度あなたに問います。

あなたはベンチャ-でしか実現できない夢があり、かつ超優秀ですか?

即答でYesと言えないならベンチャ-は避けるのが無難です。